DX推進方針
Axy Media Partners株式会社
策定日:2026年4月30日
改訂日:2026年9月2日(「3-1. 推進体制・人材育成」を改訂)
承認:取締役会(意思決定機関承認済み)
1. DX推進の背景
近年、AI・クラウド・データ分析などのデジタル技術の進展により、企業活動やビジネスモデルは大きく変化しています。特にコンテンツ制作・マーケティング・アパレル領域では、生成AIの普及とデータ活用の高度化により、従来は属人的・労働集約的だった業務プロセスが、AIとプラットフォーム技術によって根本から再構築され始めています。
当社は、タレントマネジメント、映像・広告制作、マーケティング支援、イベント制作、アパレルブランド運営、プラットフォーム運営を展開する複合事業体として、この環境変化を全事業共通の経営機会と捉え、データとデジタル技術を活用したデータドリブン経営への転換を進めます。あわせて、これまで培った「ブランド、プラットフォーム創出・運営ノウハウ」をAIとプラットフォーム技術によって仕組み化し、コンテンツ制作産業およびアパレル産業全体の生産性革新に貢献することを目指します。
2. 経営ビジョン(DXビジョン)
Axy Media Partners株式会社は、AIとデータを活用して自社の制作・運営体制そのものを変革し、コンテンツ制作とブランド運営の生産性を根本から革新する企業を目指します。
タレントマネジメント、映像・広告制作、マーケティング支援、イベント制作、アパレルブランド運営という複数の事業領域を横断し、AI活用とデータ活用を軸とした共通基盤を整備することで、各事業の意思決定スピードと制作品質を高め、企業としての競争優位性を確立します。
さらに、自社ブランドの運営を通じて確立した「ブランド創出ノウハウ」を、単一ブランドの運営モデルから、AIとデータを核としたプラットフォーム運営型のビジネスモデルへと転換します。属人的な個別対応モデルでは対応できなかった機会損失を解消し、当社自身のビジネスモデルを「制作受託型」から「プラットフォーム運営型」へと変革することが、当社のDXにおける中核テーマです。
3. DX戦略
自社のビジネスモデル・制作体制をAIとデータ活用によって変革するため、以下の2つの戦略軸でDXを推進します。
戦略軸A:AIによる制作・運営プロセスの自動化(既存事業の変革)
生成AIを活用し、自社が手がける制作業務(SEO記事生成、LP制作、SNS投稿生成、動画テロップ生成、画像生成、ホームページ制作、アプリ開発)の自動化・効率化を推進します。これにより自社の制作コストを削減し、制作スピードを向上させ、自社の収益構造そのものを変革します。
制作データ(制作案件データ、制作時間データ、顧客評価データ、コンテンツパフォーマンスデータ)を自社内に蓄積・分析し、受注率・制作単価・制作時間・顧客LTVを主要指標とするデータドリブン経営を全社的に推進します。
戦略軸B:AI・データを核としたプラットフォーム型新事業への展開(ビジネスモデル変革)
自社ブランドの企画・生産・EC・SNS運用・物流までを一気通貫で担ってきた実績とノウハウを、AIとデータ技術によって「型」に転換し、アスリートブランド創出・運営プラットフォームとして再構築します。これは外部向けツールの単純な提供ではなく、当社自身の事業運営プロセスをデジタル技術で再設計し、単一ブランド運営から複数ブランドを支えるプラットフォーム運営へと自社のビジネスモデルを変革する取り組みです。
この変革を支える具体的なAI活用施策は以下のとおりです。
① 商品企画・デザイン工程のAI化
商品画像生成AIによる商品モックアップ作成(撮影・サンプル制作コストの削減)
ブランドコンセプトからのデザイン案自動生成
ファン投票・エンゲージメントデータに基づくデザイン最適化AI
② 生産・需要予測工程のAI化
予約数・SNSエンゲージメントデータに基づくAI需要予測モデルによる受注生産最適化(在庫ロスの構造的削減)
提携パートナー(デザイナー・縫製工場等)とのAIマッチングによる発注最適化
画像認識による自動品質検査
③ マーケティング・SNS運用工程のAI化
自社の動画制作AIノウハウを活用したSNS投稿・ショート動画の自動生成
SNSデータ分析に基づく参加候補アスリートの発掘(スカウティングAI)
広告クリエイティブの自動生成・最適化
④ カスタマーサポート・EC運用工程のAI化
AIチャットボットによる注文・配送・返品対応の一次自動応答
問い合わせログに基づくFAQ自動生成
レビュー・SNS言及のAI感情分析による商品改善への反映
不正注文検知AI
⑤ 経営管理・データ活用工程のAI化
プラットフォーム全体の稼働状況(参加ブランド数・取引額・手数料収益)を可視化する経営ダッシュボード
異常検知AIによる解約・売上急減リスクの早期把握
3-1. 推進体制・人材育成
【DX推進体制】
当社は、第3項に定めるDX戦略(戦略軸A・戦略軸B)を全社横断で推進するため、以下の体制を構築しています。各構成員が担う役割・機能は次のとおりです。
■ DX推進責任者(実務執行総括責任者)/代表取締役 山平 智章
代表取締役がDX推進責任者を兼務し、DX戦略の統括責任を負います。具体的には、次の役割・機能を担います。
- 戦略軸A(AIによる制作・運営プロセスの自動化)および戦略軸B(プラットフォーム型新事業への展開)に関する実行計画の策定と、施策の優先順位の決定
- AI導入、データ基盤整備およびプラットフォーム開発に対する投資予算の配分決定
- 第4項に定める成果指標(KPI)の進捗モニタリングと、その結果に基づくDX戦略の見直し
- DX推進上の課題の把握と、対応方針の決定
- 意思決定機関に対する進捗報告および重要事項の承認取得
■ DX推進メンバー(外部AIエンジニア)
戦略軸Aを技術面から担当します。生成AIを活用した制作プロセス(SEO記事生成、LP制作、SNS投稿生成、動画テロップ生成、画像生成等)の自動化について、技術選定、実装および運用改善を行います。あわせて、制作案件データ、制作時間データ、顧客評価データ、コンテンツパフォーマンスデータを蓄積・分析するデータ基盤の設計および運用を担い、データドリブン経営の技術的基盤を提供します。
■ DX推進メンバー(外部開発パートナー/プラットフォームシステム開発委託先)
戦略軸Bを技術面から担当します。プラットフォームシステム(ブランド管理・EC・決済・マッチング・ファンコミュニティ機能)の設計、開発および実装を行います。あわせて、AI需要予測モデルおよび経営ダッシュボードの構築を担い、単一ブランド運営からプラットフォーム運営型ビジネスモデルへの転換を技術面から支えます。
■ 各事業領域の担当者(タレントマネジメント、映像・広告制作、マーケティング支援、イベント制作、アパレルブランド運営)
各事業の遂行に伴い発生する業務データの蓄積および提供を担うとともに、DX推進責任者の決定に基づき、AI活用施策を自らの業務プロセスに実装する役割を担います。
■ DX推進レビュー
DX推進責任者が主催し、DX推進メンバーおよび各事業領域の担当者が参加するDX推進レビューを四半期ごとに実施します。ここでは、成果指標(KPI)の進捗確認、AI活用施策の効果検証、データ活用上の課題の抽出と対応方針の決定を行い、その結果をDX戦略および実行計画の見直しに反映します。
【人材育成・確保】
DX戦略の推進に必要なデジタル人材を、以下の方針により育成・確保します。
■ 社内人材の育成
戦略軸Aで推進する制作業務のAI化を、各自が自らの担当業務において実践できる状態を目標とし、段階的な育成プログラムを整備します。習得内容は、①生成AIツールの基本操作、②プロンプト設計および出力品質の管理、③制作案件データ・制作時間データを用いた自業務の分析と改善、の3段階で構成し、入門から実践レベルまで順を追って習得できるものとします。本プログラムは2027年3月末までに整備し、順次運用を開始します。
■ 外部人材の確保
高度なAI開発およびデータ基盤構築の専門性については、外部AIエンジニアおよび外部開発パートナーとの継続的な協業体制により確保します。単なる外部委託にとどめず、開発・運用の過程で得られた技術的知見を社内に蓄積・移転することで、当社自身のDX推進能力の内製化を段階的に進めます。
■ パートナー企業・クリエイターへの展開
当社の制作サプライチェーンを構成する社外クリエイターおよびパートナー企業に対しても、AI活用およびデータ活用に関する教育・情報共有を行い、サプライチェーン全体のDXスキル向上を図ります。
3-2. ITシステム環境整備
DX戦略を推進するため、以下のIT基盤を整備します。
- クラウド環境の活用
- 生成AIツールの導入(画像生成・文章生成・動画編集)
- 制作管理システムの構築
- データ分析基盤(需要予測・経営ダッシュボード)の整備
- 顧客管理システム(CRM)の活用
- プラットフォームシステム(ブランド管理・EC・決済・マッチング・ファンコミュニティ機能)の構築
これにより制作・取引データの蓄積と分析基盤を整え、継続的なサービス改善サイクルを実現します。
4. 成果指標(KPI)
DX戦略の達成度を測るため、以下の指標を設定します。
領域
指標
目標
制作AI活用
AI活用による制作比率
3年後:70%
制作効率化
制作時間削減率
50%削減
プラットフォーム
参加アスリート・ブランド数
段階的拡大
プラットフォーム
AI需要予測による受注生産比率
継続的な在庫ロス削減
カスタマーサポート
問い合わせ一次対応のAI自動化率
継続的な向上
5. 課題認識と課題把握の方法
当社は、既存のタレント・アスリートマネジメント事業およびブランド設立支援事業において、個別対応による属人的モデルの構造的限界という課題を認識しています。具体的には、リソース制約により対応可能な案件数に上限があり、機会損失が発生している状況にあります。また、コンテンツ制作の属人化、制作コストの高さ、制作時間の長さも継続的な課題です。
これらの課題把握にあたっては、IPA「DX推進指標」による自己診断を実施し、経営・組織・ITシステムの各観点から自社の現在地を定期的に確認しています。把握した課題に対しては、AI活用とデータ分析、およびプラットフォーム化による仕組み化を通じて解消を図ります。
6. サイバーセキュリティ対策
当社は情報セキュリティを重要な経営課題と位置づけ、IPA「SECURITY ACTION」の二つ星(★★)自己宣言事業者として、以下の対策に取り組んでいます。
- クラウドサービス利用時のセキュリティ対策の実施
- プラットフォーム上で取り扱う顧客情報・決済情報の管理体制整備
- 情報管理体制の整備
- 従業員・パートナー企業へのセキュリティ教育の実施
7. 代表者メッセージ
Axy Media Partners株式会社は、AIとデータを活用し、自社の制作・運営体制そのものを変革することで、コンテンツ制作産業とアパレル産業のDXを推進します。
タレントマネジメント、映像制作、マーケティング、イベント制作、アパレルブランド運営という複数の事業を、共通のデジタル基盤とデータ活用によってつなぎ、自社ブランドで実証した「アスリートブランド創出ノウハウ」を、AIを核としたプラットフォーム運営型の新たなビジネスモデルへと発展させてまいります。
属人的な個別対応モデルの限界を、デジタル技術によって乗り越え、より多くのアスリート、クリエイター、パートナー企業、そしてファンに新しい価値を届ける仕組みを構築することで、持続的な企業成長と社会への価値提供を実現してまいります。
代表取締役 山平 智章

